デジタルサイネージを商業施設で導入したい!メリットや選び方を紹介!
デジタルサイネージという言葉は知らなくても、街中のディスプレイや大型ビジョンに映像が流れているのを見たことはあるでしょう。デジタルサイネージを導入すれば、集客アップやコスト削減ができるほか、イメージアップにもつながります。この記事では、商業施設にデジタルサイネージを利用するメリットや期待できる役割、さらに、活用方法や注意点について説明します。
目次
デジタルサイネージとは?
デジタルサイネージとは、ポスターや看板の代わりに、液晶ディスプレイやLEDビジョンを設置して映像(デジタルコンテンツ)を配信することを指し、日本語では電子看板や電子広告と呼ばれています。液晶やLEDの進歩と低価格化、デジタルコンテンツの作成技術の向上により、デジタルサイネージによる集客や宣伝効果に大きな期待が寄せられ、市場規模は年々拡大しています。具体的には駅構内の広告や電車の中、そしてショッピングモールなどの商業施設で導入が進んでいます。
デジタルサイネージはコンテンツの配信方法により、大きく2種類に分けられます。1つ目はスタンドアローン型です。配信したいデジタルコンテンツをUSBメモリや、SDカードなどの媒体に保存しておき、その媒体をデジタルサイネージに接続することで画像や映像を配信するタイプです。価格が安く取り扱いも簡単なので、小規模な店舗で利用するのに向いています。
イオンモール豊川の事例
~空間テーマに合わせたデジタルサイネージソリューションを展開~
「くつろぎ、出会い、体験の場を創出」をテーマとして愛知県豊川市にオープンした大型商業施設「イオンモール豊川」では、空間テーマに合わせたデジタルサイネージソリューションを展開しています。
くつろぎの空間を演出する「滝サイネージ」
センターコート入口に設置された「滝サイネージ」は、LEDビジョンの周りに植栽が植えられ、くつろぎの場を演出しています。また、このフロアでは滝から流れる水の音や、鳥のさえずり声なども流れるなど、環境音にもこだわることで、より自然な「くつろぎの空間」を演出しています。
【導入製品 詳細】
滝サイネージ:屋内LEDビジョンW1792mm×H14336mm(ピッチ4mm)
410インチの大型LEDビジョン
サウスコートの2階部分には410インチの大型LEDビジョンを設置。プロモーションやお知らせの放映や、コートを使うイベントの際は、イベントと連動した映像コンテンツを放映可能です。
AIカメラ搭載 AIタッチパネルサイネージ
フードコート入口には、AIカメラを搭載した飲食案内AIタッチパネルサイネージを4台設置。タッチパネル部分には21.5インチのタッチ機能付き液晶ディスプレイ、プロモーション部分には43インチの液晶ディスプレイを搭載しています。AIカメラでは、近づくユーザーの属性を判別し、ユーザーに合ったおすすめコンテンツを配信しています。
さらに、上部にはアイキャッチとしてCUBE型のLEDビジョンを設置し、広い館内でもすぐに見つかる仕様となっております。
その他にも、モール全体に全館案内AIタッチパネルサイネージを合計28台設置しております。
ARキッズゲームを搭載した大型LEDビジョン
大屋根や人工芝が設けられ、悪天候の中でもゆったりとお過ごしいただける2F「セントラルパーク」では、ARキッズゲームを搭載した大型LEDビジョンを設置。
カメラに映し出された子どもの動きを感知してゲームが展開し、週末には多くの子どもたちがLEDビジョンの前でARゲームを楽しんでいます。
また「セントラルパーク」の大型LEDビジョンでは、1日に数回、大屋根を照らす照明・音響と連動した映像コンテンツを放映し、エンターテインメント性の高い空間を演出しています。
【導入製品 詳細】
キッズゲーム搭載 大型LEDビジョン:屋外LEDビジョンW8880mm×H5040mm(ピッチ6mm)
デジタルサイネージを商業施設が利用するメリット
商業施設では多くのテナントを抱え、それぞれの店舗でセールの告知や新商品の宣伝をしたいというニーズがあります。それに加えて施設全体のイベントもあり、利用者への「お知らせ」や「今広告したいこと」を常に多く抱えている状態です。しかし、それらの需要に応じてポスターや看板を設置していたのでは、商業施設としての美観やイメージが悪くなってしまいます。
このような問題はデジタルサイネージを利用することで解決できます。デジタルサイネージは時間の経過とともに配信内容を差し替えて、1つの「枠」の中でいくつもの情報を配信できるというメリットがあります。このメリットを活用して、テナント毎の宣伝や施設全体のお知らせなどを時間差で配信すれば、施設のイメージを損なうことなく、それぞれのニーズに応えることができるのです。デジタルサイネージで流すコンテンツは差し替えも簡単にできるので、常に最新の情報を配信できるというメリットもあります。
商業施設におけるデジタルサイネージの役割
デジタルサイネージの導入によって集客やコスト削減、イメージアップなどの効果を上げることができますが、ここでは、商業施設で期待できる役割について、いくつか紹介します。
案内やお知らせの配信 事例:イオンタウン四日市泊様 第1の役割は「施設案内やお知らせ」の効率的かつ効果的な配信です。デジタルサイネージを利用することで、テナントの入れ替わりや改修工事で休業がある度に、紙の媒体を印刷し直す労力やコストを削減できます。また、施設全体でのセールや福引きなどの催しの告知や、ポイントカードの発行を推進したいといった場合のお知らせ・集客などにも使えます。さらに、多言語でフロアを案内するコンテンツを作っておけば、時間差で切り替えて表示するという方法で、外国人観光客への販促も実現できます。
テナントへの集客・販促
第1の役割は「施設案内やお知らせ」の効率的かつ効果的な配信です。デジタルサイネージを利用することで、テナントの入れ替わりや改修工事で休業がある度に、紙の媒体を印刷し直す労力やコストを削減できます。また、施設全体でのセールや福引きなどの催しの告知や、ポイントカードの発行を推進したいといった場合のお知らせ・集客などにも使えます。さらに、多言語でフロアを案内するコンテンツを作っておけば、時間差で切り替えて表示するという方法で、外国人観光客への販促も実現できます。
第2の役割は「テナントへの集客と販促」です。施設の外壁や内部に設置したサイネージに、テナントの広告を配信することでテナントへの集客を促すことができます。テナントへの来客が増えれば増えるほど、施設全体の集客数を上げることにもつながり、集客を増やしたいテナントと、入居テナントを確保し続けたい商業施設オーナーともにメリットを享受できるのです。施設の外壁にサイネージを設置すれば、大通りの通行人の目をひくはずなので、集客に高い効果が期待できます。また、大型のLEDビジョンを活用すれば、昼間でも視認性が高く美しく印象的な映像を配信することができるので、いっそう効果が上がるでしょう。
空間演出
第3の役割は「季節やイベントに合わせた空間演出」です。四季の風情を感じる映像や、開催中のイベントに最適な動画・音声を配信することで、イベント会場の空間をイメージどおりに演出できます。イベント会場の飾りつけ作業は手間と時間がかかりますが、デジタルサイネージを利用すれば、配信映像を変更するだけで、会場のイメージや雰囲気をガラッと変えることも可能です。各地のテーマパークでも導入が増えているほど、デジタルサイネージの視覚効果は高く、写真映えやエンターテイメント性の向上にも貢献しています。
サイネージの活用方法
デジタルサイネージの活用方法は多種多様で、目的や予算に合わせてさまざまな手段や方法が広がっています。たとえば、コストを抑える方法として、建物のガラス窓を利用して映像を映す「窓テレビ」や、壁面を利用した「壁テレビ」が注目されています。大型の液晶やLEDビジョンを利用すると費用が高くなってしまいますが、窓や壁を利用したディスプレイであれば安価に導入することが可能です。手軽に導入できて、しかも大きな効果を発揮することができます。
また、透明LEDビジョンというものもあり、窓からの眺めを維持したまま、窓の外から見えるように映像を流すことも可能です。なお、デジタルサイネージは自社の広告や情報を流すだけではありません。広告を配信するスペースとして外部に貸し出して、広告収入を得る手段として活用することもできます。
商業施設のデジタルサイネージにおける注意点
大きなメリットが期待できるデジタルサイネージですが、中には導入しただけで、効果的に活用されないケースもあるので注意が必要です。デジタルサイネージ導入に失敗しないためには、導入の目的と運用方法を明確にしなければなりません。明確な目的や運用イメージを持っていないと、効果的に活用することができずに、宝の持ち腐れになってしまいます。業務を効率化するために、パソコンやクラウドシステムを導入しても、使いこなせなければ役に立たないのと同じです。
特に導入を進める部門と運用する部門が分かれている場合は要注意です。導入部門と運用部門の意思疎通が十分にできていないと、導入する機器の選定が配信する方法や内容に適していなかったり、運用体制が整っていないうちに導入したりするケースがあり、費用対効果が見込めない場合があるからです。導入部門と運用部門が異なる場合は、両部門のコミュニケーションや協力体制が成功の鍵となるでしょう。
また、デジタルサイネージを効果的に活用するには、配信するコンテンツの内容が重要になります。コンテンツの内容次第で、集客効果や与えるイメージも大きく変わってくるからです。デジタルサイネージの導入を進める際には、配信するコンテンツをどんな内容で制作するのかも計画しておくことが重要です。
どのデジタルサイネージを選ぶべきか
デジタルサイネージを配信する機器には、いろいろな種類や大きさがありますが、ここでは代表的な機器である液晶ディスプレイとLEDビジョンの選び方を説明します。液晶ディスプレイの特徴は、映像の解像度が高いことです。4Kや8Kの解像度の映像を配信するなら、液晶ディスプレイを選択することになります。ただし、複数の画面を組み合わせた映像を配信するマルチ画面の場合、それぞれの画面の縁に映像が表示されない部分ができてしまい、つなぎ目のように見えてしまいます。
一方、LEDビジョンの特徴は輝度が高いことです。液晶ディスプレイの輝度が600cd程度であるのに対し、LEDビジョンの輝度は1200~5500cd程度あり、液晶ディスプレイの2倍~10倍ほどの明るさになります。明るさの割に消費電力が低いのもメリットです。マルチ画面で利用する場合、それぞれの画面の縁ができずにつなぎ目のない映像を配信することができます。
外壁など明るい場所に設置する場合は、昼でも明るいLEDビジョンが見やすいですが、高精細な映像を放映したいなら液晶ディスプレイがおすすめです。価格を優先して選ぶ場合は120インチの大きさが分岐点となります。120インチ以内であれば、液晶ディスプレイのほうが安価に導入できますが、120インチ以上であれば、LEDビジョンのほうがコストパフォーマンスは高くなります。ただし、何を実現したいかにより、種類、サイズ、解像度のベストな選択は変わるため、専門業者にまず相談すると良いでしょう。
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