デジタルサイネージを商業施設で導入したい!メリットや選び方を紹介!

2020.02.29

デジタルサイネージという言葉は知らなくても、街中のディスプレイや大型ビジョンに映像が流れているのを見たことはあるでしょう。デジタルサイネージを導入すれば、集客アップやコスト削減ができるほか、イメージアップにもつながります。この記事では、商業施設にデジタルサイネージを利用するメリットや期待できる役割、さらに、活用方法や注意点について説明します。

目次

デジタルサイネージとは?

デジタルサイネージとは、ポスターや看板の代わりに、液晶ディスプレイやLEDビジョンを設置して映像(デジタルコンテンツ)を配信することを指し、日本語では電子看板や電子広告と呼ばれています。液晶やLEDの進歩と低価格化、デジタルコンテンツの作成技術の向上により、デジタルサイネージによる集客や宣伝効果に大きな期待が寄せられ、市場規模は年々拡大しています。具体的には駅構内の広告や電車の中、そしてショッピングモールなどの商業施設で導入が進んでいます。

デジタルサイネージはコンテンツの配信方法により、大きく2種類に分けられます。1つ目はスタンドアローン型です。配信したいデジタルコンテンツをUSBメモリや、SDカードなどの媒体に保存しておき、その媒体をデジタルサイネージに接続することで画像や映像を配信するタイプです。価格が安く取り扱いも簡単なので、小規模な店舗で利用するのに向いています。

2つ目はネットワーク型(クラウド型)です。ネットワークに接続されたタイプで、ネットワークを通じてデジタルコンテンツを配信できます。ネットワークへの接続環境が必要なため、その分価格や維持費が高くなりますが、ネットワークを通じて配信内容を一括して管理・変更できるので、複数の店舗や大規模な施設の利用に向いています。

なお、コストが比較的高いタッチパネルを利用したデジタルサイネージ(タッチ式サイネージ)もありますが、この記事では扱いません。ここでは、ネットワークに接続せずに配信を行うスタンドアローン型と、ネットワークに接続をして配信を行うネットワーク型を扱います。

デジタルサイネージを商業施設が利用するメリット

商業施設では多くのテナントを抱え、それぞれの店舗でセールの告知や新商品の宣伝をしたいというニーズがあります。それに加えて施設全体のイベントもあり、利用者への「お知らせ」や「今広告したいこと」を常に多く抱えている状態です。しかし、それらの需要に応じてポスターや看板を設置していたのでは、商業施設としての美観やイメージが悪くなってしまいます。

このような問題はデジタルサイネージを利用することで解決できます。デジタルサイネージは時間の経過とともに配信内容を差し替えて、1つの「枠」の中でいくつもの情報を配信できるというメリットがあります。このメリットを活用して、テナント毎の宣伝や施設全体のお知らせなどを時間差で配信すれば、施設のイメージを損なうことなく、それぞれのニーズに応えることができるのです。デジタルサイネージで流すコンテンツは差し替えも簡単にできるので、常に最新の情報を配信できるというメリットもあります。

商業施設におけるデジタルサイネージの役割

デジタルサイネージの導入によって集客やコスト削減、イメージアップなどの効果を上げることができますが、ここでは、商業施設で期待できる役割について、いくつか紹介します。

案内やお知らせの配信

事例:イオンタウン四日市泊様

第1の役割は「施設案内やお知らせ」の効率的かつ効果的な配信です。デジタルサイネージを利用することで、テナントの入れ替わりや改修工事で休業がある度に、紙の媒体を印刷し直す労力やコストを削減できます。また、施設全体でのセールや福引きなどの催しの告知や、ポイントカードの発行を推進したいといった場合のお知らせ・集客などにも使えます。さらに、多言語でフロアを案内するコンテンツを作っておけば、時間差で切り替えて表示するという方法で、外国人観光客への販促も実現できます。

テナントへの集客・販促

第2の役割は「テナントへの集客と販促」です。施設の外壁や内部に設置したサイネージに、テナントの広告を配信することでテナントへの集客を促すことができます。テナントへの来客が増えれば増えるほど、施設全体の集客数を上げることにもつながり、集客を増やしたいテナントと、入居テナントを確保し続けたい商業施設オーナーともにメリットを享受できるのです。施設の外壁にサイネージを設置すれば、大通りの通行人の目をひくはずなので、集客に高い効果が期待できます。また、大型のLEDビジョンを活用すれば、昼間でも視認性が高く美しく印象的な映像を配信することができるので、いっそう効果が上がるでしょう。

空間演出

第3の役割は「季節やイベントに合わせた空間演出」です。四季の風情を感じる映像や、開催中のイベントに最適な動画・音声を配信することで、イベント会場の空間をイメージどおりに演出できます。イベント会場の飾りつけ作業は手間と時間がかかりますが、デジタルサイネージを利用すれば、配信映像を変更するだけで、会場のイメージや雰囲気をガラッと変えることも可能です。各地のテーマパークでも導入が増えているほど、デジタルサイネージの視覚効果は高く、写真映えやエンターテイメント性の向上にも貢献しています。

サイネージの活用方法

デジタルサイネージの活用方法は多種多様で、目的や予算に合わせてさまざまな手段や方法が広がっています。たとえば、コストを抑える方法として、建物のガラス窓を利用して映像を映す「窓テレビ」や、壁面を利用した「壁テレビ」が注目されています。大型の液晶やLEDビジョンを利用すると費用が高くなってしまいますが、窓や壁を利用したディスプレイであれば安価に導入することが可能です。手軽に導入できて、しかも大きな効果を発揮することができます。

また、透明LEDビジョンというものもあり、窓からの眺めを維持したまま、窓の外から見えるように映像を流すことも可能です。なお、デジタルサイネージは自社の広告や情報を流すだけではありません。広告を配信するスペースとして外部に貸し出して、広告収入を得る手段として活用することもできます。

商業施設のデジタルサイネージにおける注意点

大きなメリットが期待できるデジタルサイネージですが、中には導入しただけで、効果的に活用されないケースもあるので注意が必要です。デジタルサイネージ導入に失敗しないためには、導入の目的と運用方法を明確にしなければなりません。明確な目的や運用イメージを持っていないと、効果的に活用することができずに、宝の持ち腐れになってしまいます。業務を効率化するために、パソコンやクラウドシステムを導入しても、使いこなせなければ役に立たないのと同じです。

特に導入を進める部門と運用する部門が分かれている場合は要注意です。導入部門と運用部門の意思疎通が十分にできていないと、導入する機器の選定が配信する方法や内容に適していなかったり、運用体制が整っていないうちに導入したりするケースがあり、費用対効果が見込めない場合があるからです。導入部門と運用部門が異なる場合は、両部門のコミュニケーションや協力体制が成功の鍵となるでしょう。

また、デジタルサイネージを効果的に活用するには、配信するコンテンツの内容が重要になります。コンテンツの内容次第で、集客効果や与えるイメージも大きく変わってくるからです。デジタルサイネージの導入を進める際には、配信するコンテンツをどんな内容で制作するのかも計画しておくことが重要です。

どのデジタルサイネージを選ぶべきか

デジタルサイネージを配信する機器には、いろいろな種類や大きさがありますが、ここでは代表的な機器である液晶ディスプレイとLEDビジョンの選び方を説明します。液晶ディスプレイの特徴は、映像の解像度が高いことです。4Kや8Kの解像度の映像を配信するなら、液晶ディスプレイを選択することになります。ただし、複数の画面を組み合わせた映像を配信するマルチ画面の場合、それぞれの画面の縁に映像が表示されない部分ができてしまい、つなぎ目のように見えてしまいます。

一方、LEDビジョンの特徴は輝度が高いことです。液晶ディスプレイの輝度が600cd程度であるのに対し、LEDビジョンの輝度は1200~5500cd程度あり、液晶ディスプレイの2倍~10倍ほどの明るさになります。明るさの割に消費電力が低いのもメリットです。マルチ画面で利用する場合、それぞれの画面の縁ができずにつなぎ目のない映像を配信することができます。

外壁など明るい場所に設置する場合は、昼でも明るいLEDビジョンが見やすいですが、高精細な映像を放映したいなら液晶ディスプレイがおすすめです。価格を優先して選ぶ場合は120インチの大きさが分岐点となります。120インチ以内であれば、液晶ディスプレイのほうが安価に導入できますが、120インチ以上であれば、LEDビジョンのほうがコストパフォーマンスは高くなります。ただし、何を実現したいかにより、種類、サイズ、解像度のベストな選択は変わるため、専門業者にまず相談すると良いでしょう。