デジタルサイネージのランニングコストについて徹底解説 初期費用・電気代・その他費用まで

公開日 :2021/01/17 | 最終更新日 :2024/10/11

デジタルサイネージを導入するには、コストが掛ります。現状の広告費よりも「安い」や「高い」か考える企業も多いことでしょう。今回は、デジタルサイネージのランニングコストについて徹底解説 初期費用・電気代・その他費用までご紹介します。

目次

    デジタルサイネージのランニングコストとは

    デジタルサイネージの導入時の費用は、ディスプレイの費用以外にもSTB(セットトップボックスやCMS(コンテンツ管理システム)、コンテンツ作成費がかかります。
    予算を幾らぐらい用意するべきなのか知らない企業関係者・個人事業主の方は多いことでしょう。

    デジタルサイネージに掛るランニングコスト

    デジタルサイネージを運営する上で、デジタルサイネージ本体の費用、設置工事費用、電気代・CMS(コンテンツマネジメントシステム)利用料・インターネット費用、保守費用、その他コンテンツ制作費用や運営費用が必要となります。

    電気代の計算方法を解説

    基本的には、電気代(電気料金)は、「使った電力量(kWh)」x「電気の単価(円)」で求められます。電気代の単価が「kWh」という単位となる為、電力量を「kWh」という単位に変換しなければなりません。デジタルサイネージの1時間あたり電力消費が分かれば、運用時間による電気代も算出できます。

    計算方法になりますが、まず使用した時間あたりの「電力量(Wh:ワットアワー)」を求めます。
    消費電力(W) × 時間(h) = 電力量(Wh)
    次に、「電力量(Wh)」を「kWh(キロワットアワー)」に変換します。
    Wh ÷ 1000 = kWh
    変換した「kWh」を「1kWhの単価」を掛け算することで、「電気料金」が算出できます。
    kWh × 1kWh単価(円) = 電気料金(円)

    例:消費電力120(W)の50インチのディスプレイを、8時間可動した際の電気料金(1kWh単価27.0円で計算)。

    最初に、8時間の「電力量(Wh)」を求めます。
    120(W) × 8時間(h) = 960(Wh)

    次に、電力量 800(Wh) を「kWh(キロワットアワー)」に変換。
    800(Wh) ÷ 1000 = 0.96kWh

    そして、0.96kWh に 1kWhあたりの単価27円を掛け算し、電気料金を算出します。
    0.96kWh × 27円 = 25.92円

    以上が、8時間稼働した際の電気料金です。

    仮にこれを30日間稼働したとすれば、777円になります。
    30日間 × 25.92円 = 777.6円

    LEDビジョン・液晶モニターでの電気代を比較

    デジタルサイネージを導入する際に、LEDビジョンと液晶モニター(LCD)の違いによっても電気代は変わってきます。参考までにどの程度の差額があるのかご紹介致します。

    LEDビジョンと液晶モニターの特徴

    LEDビジョンの特徴は、寿命が長い・省エネのため電気代が安い・ディスプレイの明るさ・形の自由度が高いといったメリットがあります。ただし、価格帯が高額になることもあるので、設置に関しては要相談と言えるでしょう。

    液晶モニターの特徴は、量産体制が確立されていることもあり価格帯は安いため、導入しやすいといったメリットがあります。しかし、LEDビジョンに比べると、視認性が若干弱い・モニターサイズに限界がある・設置は屋内が向いているなど、用所でデメリット面があるので、採用する際には注意が必要です。

    LEDビジョンとLCD電気代の比較

    LEDビジョンと液晶モニターでも電気代に違いが生じます。

    液晶モニターを使用した際に、モニターサイズ:50インチ・消費電力120Wのデジタルサイネージを設置したと仮定します。すると、月の電気代は約778円となります。

    LEDビジョンを使用した際に、モニターサイズ:50インチ・消費電力260Wのデジタルサイネージを設置したと仮定します。月の電気代は約1,685円となります。

    ※算出条件:1kWh単価27円、1日8時間/30日使用

    このように、ディスプレイは高精細だと電気代が高くなります。
    ただし、LEDは電気代が高くなりますが、モニターの明るさ・視認性の高さ・設置場所や形を選ばないといたメリットを加味すると金額的に高いとは言えません。安いに惑わされ、機会損失やユーザビリティーを考慮せずに導入することがデメリットに繋がる事もあるので注意しましょう。

    屋内用と屋外用の電気代を比較

    屋内用と屋外用のサイネージでも電気代のコストは変動します。

    屋内用と屋外用のサイネージの違い

    屋内と屋外での違いについてなのですが、最も違うポイントは設置環境が変わるという事になります。屋内は一定した照明の中に設置されることもあり、明るさをそこまで考慮せずとも設置することが可能となります。しかし、屋外では、晴天・曇り・雨など天候環境が変化するため、安定した視認性を持たせる必要性があるので、高い輝度がなければいけません。

    屋内と屋外での電気代の比較

    屋内と屋外では、同じサイズのディスプレイサイズを採用しても、必要となるスペックが異なることもあり電気代にも違いが生じます。

    【屋内用デジタルサイネージ】
    ・50インチ
    ・消費電力120W
    のサイネージを設置した場合には、月の電気代は約778円となります。

    【屋外用デジタルサイネージ】
    ・50インチ
    ・消費電力260W
    のサイネージを設置した場合には、月の電気代は約1,685円となります。

    ※算出条件:1kWh単価27円、1日8時間/30日使用

    屋内用と屋外用では、屋外用の方がコストは高くなります。
    これは、屋外の日差しの中でも鮮明にサイネージの効果を発揮するためには、高い輝度が必要となるので、必然的に電気量も増えることになり、コストがかさむ結果となります。

    導入の際の初期費用

    デジタルサイネージを導入するための初期費用は気になる所だと思います。
    一概にいくらとはいえませんが、イメージとして目安を持つことで導入を検討している企業様には重要なポイントにもなることでしょう。

    デジタルサイネージ本体の費用

    デジタルサイネージ本体の費用・価格はサイズや設置する場所によって異なります。
    屋内用の小さなものであれば10万円程度で購入が可能ですし、屋外用や野外ビジョンになると、ディスプレイの性能やサイズによって価格が高くなり40万円以上することもあります。

    設置工事の費用

    設置工事は、床に置くタイプから壁に掛けるタイプ、大規模工事を必要とするケースなど様々です。作業内容が簡単なものであれば2~10万円程度で済むものから、数十万程度必要となる施工もあります。事前に見積もりを依頼し、設置工事費用が予算の範囲内に収まるか確認しましょう。

    その他のランニングコスト

    デジタルサイネージを設置するには、本体を購入するだけでは使用することはできません。
    インターネット接続やコンテンツ制作など、自社で対処出来ないことには費用が掛ります。

    インターネット通信料

    デジタルサイネージは、STB(セットトップボックス)という機器を設置しなければ、インターネットを経由するデータ配信を行えませんので、一般的な光回線を引くとして、月額5,000円から8,000円程度の費用が必要となります。

    CMS利用料

    CMS(コンテンツマネージメントシステム)は、複数台のデジタルサイネージのコンテンツを構築・管理・更新できるシステムです。多くのCMSは月額制を採用しており、月額4,000円から10,000円程度で利用できます。

    保守費用

    デジタルサイネージは精密機器でもあるため、いつ何時故障するか分かりません。
    そういったトラブルに陥った際にも、保守点検を業者と契約しておいた方が安心という企業様も多いことでしょう。保守点検を依頼した場合には、1つの施設あたり5,000円から2万円前後が費用相場となります。

    コンテンツ制作費用

    デジタルサイネージで配信する動画や静止画の制作費用は、デザイン性の高いものからテンプレートを使用したものなど、さまざまなパターンがあります。デザイナーに依頼すれば修正回数や項数によっては高額になるケースもあります。また、自社制作できる能力があれば費用を掛けずに公開できます。

    初期費用を抑えるリース購入や割賦購入

    デジタルサイネージのおおよその金額の目途は付いたけれど、予算オーバーするといった場合には、リース購入や割賦購入を検討されてはいかがでしょうか。

    当社では、一括でのご購入以外にリース(リース会社のご紹介)やメーカーリース(長期レンタル)、割賦での販売を取り扱っております。

    1.メーカーリース
    メーカーリース(長期レンタル)による販売は、当社と直接契約を結んでいただくものになります。通常5年間のレンタルとなりまして、月々のお支払い金額にはメンテナンス料金も含んでおり、動産総合保険や固定資産税に加え、修理などの対応も当社負担となります。

    2.割賦販売
    割賦販売につきましては、売買形態の一つとなります。分割のお支払い終了後には、所有権がお客様に移転いたします。割賦期間内に関しましては、動産総合保険は、当社にて負担いたしますが、固定資産税やメンテナンス料金につきましてはお客様負担となります。

    3.リース
    リースにつきましては、リース会社から月々一定額でお客様にお貸しする契約でございます。所有権はリース会社となり、動産総合保険や固定資産税はリース会社が負担いたします。そのため、金利だけでなくそれらを含めた金額でのお支払いとなります。また、故障などのメンテナンスコストについては、お客様負担となります。

    初期費用を抑えるのであれば、リース購入や割賦購入をご検討ください。

    まとめ

    今回は、デジタルサイネージのランニングコストについてご紹介してきました。
    サイネージの設置運用を検討されている企業様・個人事業主様も、安心して導入されたいとお考えの事でしょう。設置場所やサイネージの性能にサイズなど、イメージしている内容はそれぞれ異なると思います。当社では、お客様のご希望をお伺いし、さまざまなシーンに合ったご提案をおこなわせていただきます。

    デジタルサイネージの設置・ご相談、コンテンツ制作のご相談はアビックスにお問い合わせください。

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    弊社では、LEDビジョン、デジタルサイネージのパイオニアとして30年以上。お客さまがサイネージの運用で必要とする「設置」「コンテンツ」「メンテナンス」をワンストップで行うことにより、AVIXならではのソリューションと、お客様への付加価値を提供してきました。

    商業施設・飲食・フードコート・屋外ビジョン広告メディア・スタジアム・競技場・スポーツ施設など、様々なシーンで必要となるLEDビジョン・デジタルサイネージの設置からコンテンツ制作、メンテナンスまでトータルサポート致しますので、導入をご検討中のお客様は、ぜひご相談くださいませ。

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    9.「風景化」 させない (運営が重要)
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